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顔面神経麻痺について

出典:顔面神経麻痺のページより

顔面神経麻痺とは

顔面神経麻痺とは、顔の表情を作る筋肉である表情筋の運動や、味覚・聴覚などを支配する顔面神経が何らかの原因で障害されることにより引き起こされる病気です。

一般的な症状

顔面神経麻痺の症状
顔面神経麻痺の症状には顔面表情筋の麻痺以外にも、味覚障害、聴覚障害、涙の分泌異常などがあり、原因が何なのかによって症状も変わってきます。
また、原因によっては手足の麻痺・しびれや、口の中や耳のまわりに水ぶくれやかさぶたができることもあります。
顔面表情筋の麻痺
顔面神経は顔の筋肉である表情筋の運動を支配しているため、神経が圧迫されたり血液が不足したりすることで神経が障害されると、顔面に麻痺が起こります。
顔面神経は左右別々なので、麻痺も通常は両側に同時に出現することはなく、左右どちらか一方のみの片麻痺として現れます。
また、顔面の麻痺が突然現れる場合と、数ヶ月間かけて徐々に現れる場合があり、突然麻痺が現れた場合には主にベル麻痺やハント症候群、徐々に麻痺が現れた場合はそれ以外の原因である可能性が高くなります。
味覚障害
顔面神経の枝である鼓索神経は、舌の前2/3の味覚を支配しています。
そのため、顔面神経が障害されると舌の前方で味を感じることができなくなってしまう場合があります。
なお、舌の知覚は顔面神経ではなく三叉神経支配のため、顔面神経麻痺で異常が起こるのはあくまでも味覚のみで、知覚は正常のままです。
聴覚障害
顔面神経からは聴覚(アブミ骨筋)を支配する神経も出ているため、顔面神経が障害されると聴覚過敏の症状が現れることもあります。
涙の分泌異常
顔面神経麻痺の回復期になると、食事時に涙がボロボロと自然に出るという人もいます。
このことを「ワニの涙症候群」(crocodile tears syndrome)と言います。
手足の麻痺・しびれ
中枢性顔面神経麻痺の場合は顔面の筋肉だけではなく、手足の麻痺やしびれが出ることもあります。
これらの症状は末梢性顔面神経麻痺で出ることは無いので、中枢性と末梢性の鑑別のポイントにもなります。

原因

顔面神経麻痺の原因
顔面神経麻痺の原因は脳梗塞や脳卒中、脳内出血、脳腫瘍、脳炎、ウイルス、栄養血管障害、寒冷刺激、免疫異常、外傷など様々です。
原因がわからないことも多い
病院へ行って検査を受けても、麻痺の原因がわからないということも少なくありません。
このような原因不明の顔面神経麻痺のことをベル麻痺と言い、顔面神経麻痺の約7割はこのベル麻痺だと言われています。
顔面神経の圧迫
腫瘍などが原因で顔面神経が圧迫されることにより、麻痺が出現することがあります。
血行不良
脳梗塞や脳卒中、脳内出血などで血液が足りなくなったり、寒さで血管が収縮して血行不良になったことが原因で麻痺が出る場合もあります。
特に寒冷刺激が原因で起こる顔面神経麻痺は検査をしてもわからないケースが多く、ベル麻痺の大部分はこの寒冷刺激が原因ではないかと考えられています。
ウイルス
ウイルスが原因の顔面神経麻痺も比較的多いと考えられており、その中でも特に帯状疱疹ウイルス・ヘルペスウイルスと顔面神経麻痺の関連性が注目されています。
特に帯状疱疹ウイルスが原因の場合をラムゼイ・ハント症候群と言います。
これらのウイルスは普段はおとなしくしていますが、風邪や疲労などで体の免疫機能が低下すると活性化し、顔面神経麻痺を引き起こすと考えられています。
また、帯状疱疹ウイルスやヘルペスウイルスなどのウイルスが原因の場合は、口の中や耳の周りに水ぶくれやかさぶたができることがあります。
免疫異常
エイズなどの免疫異常によっても顔面神経麻痺が引き起こされる場合があります。
外傷
骨折や手術などにより顔面神経が傷つくことで麻痺が起こることもあります。
この場合は原因の特定が容易なため、その後の対応も比較的簡単になります。

治療法

顔面神経麻痺の治療法
顔面神経麻痺の治療法は原因により異なります。
  • ウイ ルスが原因の場合〜抗ウイルス薬の投与
  • 脳血管障害〜脳外科手術
  • 顔面神経損傷〜ビタミン剤・ATP製剤の投与や神経縫合
  • 血流不全〜星状神経節ブロック

どのような治療法になるかは病院で検査を行って原因を特定した後、医師と相談の上、決められることになります。
リハビリ
ベル麻痺のように原因が特定できない場合は、マッサージや温熱療法(暖かいタオルで顔を暖め血行を促す)などのリハビリテーションを行いながら回復を待ちます。
顔面神経麻痺は何も治療を行わなくても数ヶ月かけて徐々に回復することも珍しくありませんので、一般的にはこのようにリハビリを行いながら気長に症状の改善を待つということが最もよく行われています。
ただし、リハビリのやり方を間違えると病的共同運動などの後遺症の確率を高めてしまう場合もありますので、必ず担当医と話し合った上で行うようにしましょう。
対症療法
例えば顔面の麻痺でまぶたが閉じず、瞳が乾いてしまうような場合に目薬を処方したり、水ぶくれに対して軟膏を処方したりなど、症状に対する対症療法も行われます。

関連用語

帯状疱疹 手術 星状神経節ブロック 対症療法

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